簡単に言えば私は彼が好きで彼は私を見ないで機械ばかりに目を向ける。所謂片思い。 ただの片思いだけど、私は構わないわ。だって素敵じゃない?一途な恋、そんな恋私に一生くるとは思っていなかったもの。
私にとって今は最高の時間よ。でも、こんな同じ時間が私の周りをぐるぐる回るだけもそろそろつまらないと思えてきたわ。 そう、だからただの気まぐれで私は彼に告白をしようと思うの。(どんなに私が片思いがいいとしても、つまらないのは嫌だもの) 嗚呼、だれか私に矛盾していると言ってちょうだい。私自身彼が好きすぎてどうにかなりそうなのよ。 当の本人は何にもわからず機械をいじってるけどね、あああ、もどかしいわ。胸がもやもやするのよ、 心が矛盾して、彼しかもう私の目には写らないのよ、きっとそう。

「ねぇ、スパナ?」
「ん?」
「私スパナが好き。」
「…ふーん」
「…私がきらい?邪魔?」
「いや、そんな事はない。」
「…じゃあすき?」

スパナと会話をしているともやもやが無くなってくる。だからといって私を嫌いと言われたら私はすぐに泣くだろうね。 毎日来てるからうざったがられていると思う。好きなんて台詞返ってくるはずないのに、心のどこかで期待してた。 スパナは入口付近で立っている私をじっと見つめてからこちらに向かってきた。あっという間に私とスパナの距離は縮み、スパナは私へと腕を伸ばすのだ。 日本茶の香りが私へ降って来た。

「答え、わかった?」
「…それだけじゃ、わかんない。」

本当は私のこと好きなんだって伝わる。けど抱きしめるだなんて挨拶の内に入るし、抱きしめられるだなんて今までに何回もあった。だから少し欲張ってみたの。 私が彼の温もりを確かめているとスパナは私の唇にキスを一つ落とした。

「これでも、だめ?」
「うん、伝わらないよ…スパナ。」

もう一度いじわるをしてみれば私をみて困った様に柔らかく笑い、スパナは"を愛してる"と囁いた。



シロトンホテルで宿泊
( 結 論 → 私 は 欲 深 い と い う こ と 、 )



080515