やっぱりこれは恋じゃないわ!!だって、だって・・・

「キスできないのか?」
「なにさらっと言ってるのよ!!だって、だって一番憎んでたやつが今と なっては好きになったんだよ?それってやっぱり本当に好きか分からない じゃない?こんな微妙な気持ちでロックオンが」
「そんなことはない。」
「・・・どこからの根拠よ。」

ふい、と顔を逸らせば刹那が私の後ろを指差した。誰が立っているのかと 思えば、ロックオンが壁によっかかりこっちを見ていた。顔に熱が上がっ てゆく感覚が凄くわかった。恥ずかしくなり部屋に戻ろうとした。

「せ、刹那ばいばい!」
「ああ」
「おっと、お譲ちゃんどこに行くんだい?」
「ひぃ!!ろ、ろっくおん離して!!」
「よし、俺の部屋に行くか!」
「って、話聞けぇええ!!せっちゃん助けて!」
「行って来い」

裏切り者!!!!

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「で、 さんよぉ、お前の本当の気持ちを聞かせてくれ。」
「んーわかりません!」
「おりゃ」
「いだっ!!何する・・・」

いきなりチョップを食らわされたと思ったら壁に追いやられておまけに顔 の横にロックオンの手が置いてあって動きが取れないときた。

「ちょ、どいてよロックオン。」
「 の本当の気持ち聞くまでどいてやんない。で?お前の気持ちは?」
「そ、そういうロックオンはどうなのよ!もし私が本当に貴方のこと好き でなかったとしたら!?」
「 を俺へ振り向かせる。」
「ばっ!そんな、こと言われたって、元私は貴方が大ッ嫌いだったのよ? それでも私を愛せると思うの?」

ソレスタルビーイングの武力介入が始まって、ロックオンのガンダムと私 のガンダムが両方とも射撃系で被っていたからライバル意識を持っていて 最近になってロックオンの告白を受けた。
でも、キスされようとするとなぜか体が勝手に反応してキスを拒んでしま う。それで年の近くて一番気が合う刹那に相談したのだが、まんまと嵌め られた。

「ああ。たとえ俺を嫌いになっても、片思いでもいい。 を愛せるなら 何でも構わない。」

やっぱり私はこの人が苦手だ。だけど、嫌いじゃないわ。ロックオンに出 会って私は変わったと思う。大切な人をすべて亡くして誰かと話せる状況 ではなかった。でも、彼は他の人と比べて違った。嫌な顔をして立ってい る私を見ても彼は私に誰とでも同じ接し方をしてくれて。お節介だと思っ た私もいつの間にか彼が好きになってた。
そんなことロックオンは知らないだろうと思っているとロックオンは私の 横にあった手を取って離れて部屋を出ようとした。
そんな背中に私は呼び止めた。ロックオンは少し目を伏せてからこっちを 向いた。

「ねぇ、ちょっと屈んで」
「は?なんだよいきなり・・・」
「いいから!!」

私の目の前に屈んだロックオンにちいさく音を立ててキスをしてやった。
ロックオンは思った通りひどく驚いて、私を抱きしめてキスをしてきた。
そして彼は一言こう言ったの。

「 、愛してる」



蒼いリビドーの憂鬱


( あ い の こ と ば )



080406 DEAR:ツカハラちゃんへ